ラッキーのおはなし

敵は雷と花火

　ラッキーは雷が嫌い。犬は、みんな嫌いだよね。
　でもね、若い頃はそうでもなかったんだよ。雷だろうが、台風だろうが、怖がるなんてことはなかった。
　12才を過ぎた頃からかな、ものすごく雷を怖がるようになったんだ。
　ラッキーが鳴いたら（「泣いたら」が正しいかも）、「あぁ〜、雷が来るんだな〜」って気づいたくらい。

　そうそう、花火も×。
　夏休みになると、あっちこっちで「ヒュ〜〜〜ッ。、パ〜ンッ！！」って鳴るでしょ。それが始まると、もう大変！！！
　怖がっちゃって、怖がっちゃって。ギャンギャン、泣きまくるんだもの。

　年をとったせいなのかな〜って思うと、放っておくこともできないから、雷が止むまで、花火が終わるまで、そばにいた。
　別に撫でてあげたりしなくてもいいみたい。ただ、そばに誰かいるだけで安心してたの。
　でも、おかげで私も花火嫌いになっちゃったわ。いや、家から離れたところでやるのは好きなんだけどね、近所で始まっちゃうと．．．
　「とっとと終わってくんないかなぁ〜(-_-；)」なんて思った。

　あんなに強かったラッキーも、恐がりになっちゃうんだなぁ〜ってすごく寂しかったんだよ

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